2015年1月9日金曜日

DJ集中講義 第1回

筆者がDJをしている事は以前のMIXを録った際のエントリーを読んでいただければお分かりだろう。

MIXを録った
今度はEDMのMIXを録った

このDJについて、興味のある人、これから始めたい人、やってはいるけどイマイチ分からない人などに向けて数回に渡って解説していきたいと思う。

四つ打ち以外のジャンルの人に全く使えない内容で書くつもりはないし出来る限り共通した事項に触れていきたいとは思うが、筆者は四つ打ちのDJが主なのでどうしても知識的にそちらに偏ってしまう事はあらかじめご了承頂きたい。




まず第一回目はDJとは何なのか、何をしているのか、どう言った種類があるのか等について触れていこうと思う。


ここで言うDJとは無論クラブDJのこと。
ラジオのDJではない。

行ったことがおる方はお分かりだと思うが、クラブとは絶えず音楽が流れる空間でその音に合わせて踊ったり(大抵は所謂ダンスではなく、リズムに合わせて体を揺らす程度のこと)、お酒を飲んで楽しむ場である。
深夜から明け方まで営業している事がほとんどでお酒も絡むため、未成年者は基本的に入場できない。

ここでのDJの役割は、「絶え間なく音楽を流し続けること」である。
お気に入りの曲を聴いている最中に突然イヤホンが抜けて曲が聞こえなくなってしまった時を想像していただければ分かりやすいが、たった数秒でも音が途切れてしまうと今まで気持ち良く踊っていた客のテンションは一気に下がってしまうため、曲を次々に切れ目なく繋ぐ=MIXすることがDJの仕事である。

その際のDJの良し悪しは、主にMIXのスキルと適切な選曲によって決まる。
MIXのスキルは機材の扱い方などから影響するため練習次第で上達は可能だが、選曲に関してはフロアがどういう曲を求めているのか察知する力、それに対応できるだけの曲の準備、自分がブースに立ってから降りるまでの展開の組み立て方など、経験とセンスが物を言う部分が大きい。



さて、そんなDJを始めるにはまずどうしたら良いか。
これは私の持論だが、「まず何でもいいから機材を買え。」
やはり自分で金を掛けてこそヤル気は出るもの。
また、いつでも思い立ったら練習できる環境があるのは圧倒的な強みである。
近場で教えてくれる人がいればそれに越したことはないが、そんな人いなくても全く問題はない。
全て独学でいける。
個人的にはむしろ独学の方が良いとさえ思う。




DJにはおおまかにアナログ、CDJ、PCDJの3種が存在する。
これらをひとつずつ見ていこう。
DJのスタイルはレコード→CD→データというように、我々これまでどうやって音楽を聴いてきたのかとほぼ同じ道を辿って進化している。


まずはアナログ。
これはターンテーブルでアナログレコード(DJ業界ではバイナルとも呼ぶ)をプレイするスタイル。
最もクラシックなスタイルであり、DJと言われてこの光景が浮かぶ人は多いはず。
見た目は抜群にかっこいい(DJらしい)し、アナログ特有の温かい音を支持する人は多く、近年再注目されている。
PanasonicのDJ専門ブランドTechnicsのSL-1200シリーズがターンテーブルの世界標準として長年君臨してきたが、2011年にTechnicsブランド終了と共に生産終了、現在新品での入手は困難となっている。
しかし最近Technicsブランドの復活が発表され、動向が注目される。


次にCDJ。
その名の通りCDでDJをする機材のことである。
CDJをターンテーブルと取って代わって一躍DJ界のメイン機材に押し上げたのはPioneerである。
こちらも世界中で業界標準として使われているし、現在ではDJミキサーのシェアもNo.1で、DJ機器=PioneerというぐらいDJ界では絶大な影響力を持っている。
市販のCDや自分のPCで作成したCD-Rなどの音源を使って、まるでターンテーブルでレコードを扱うかの如くスクラッチやスピンができる革命的な機材として登場した。
レコードよりも圧倒的に軽く、小さく、管理も楽。
またCD一枚に入る曲数も多いため、荷物は減らせて多くの曲を持ち運べるようになった。
現在ではCDJという名前ではあるがCDすら必要とせず、USBメモリ内の曲を読み込める機種も一般的となった。


そしてPCDJ。
現在最もユーザーが多いのはコレだろう。
一口にPCDJと言っても多種多用なのだが、そこは改めて説明しようと思う。
基本的にはPC用のDJソフトを使ってプレイするスタイルで、音源は無論PC内の音楽データを使用する。
よくクラブでブースにMacBookが置いてある光景を目にすると思うが、簡単に言うとそれの事である。
PC一台に何万曲という楽曲を入れて持ち運べるというのが最大の利点。
またPCDJソフトならではの便利な機能や、アナログやCDJでは絶対に不可能なトリッキーなプレイも可能で、一番敷居が低いかつ奥が深いスタイルである。



第一回はこの辺にして、次回はそれぞれでそういった機材が必要なのか解説したいと思う。


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